【コラム】「サス学アカデミー2019開催!」

ブログ

『みんなの意見は案外正しいが、まちがっていることもあるうえ、だれも責任をとれないし、またそれが計算のやり方次第で構築されるものだという認識も必要。でもそれさえわきまえれば、新時代の新しい常識生産の可能性がここにはある。』
(「「みんなの意見」は案外正しい」ジェームズ・スロウィッキー著)

 

 

こんにちは、森のクマさんです。今年のサス学アカデミー(以下、サスアカ)が7月下旬に無事開催されました。

サスアカに参加する皆さんは毎回、それぞれに大変素晴らしい感性を持っていて、創り出すアウトプットのレベルの高さに驚かされます。

 

今回のテーマは「モビリティ」でしたが、5つの都市チームの作品はとても発想豊かで、社会課題を解決させる内容やデザインが大変ユニークで、生み出された新しい価値には大いに感心させられました。

 

サスアカでも行っているような、複数の個人が集合して共通の目的に向かう知的なワーク活動。様々な個性を持ち、性質が異なる個人がそれぞれに持っている判断や知識が集まります。MIT(マサチューセッツ工科大学)のトーマス・マローン博士は、これを「集合知」と呼びました。

 

ワーク活動では、多くの人から集められた判断や知識を蓄積し、議論や対話により不要な情報はそぎ落としながら、最終的に個々の知識のみでは創造が難しい最適な解を導き出して、イノベーションを生み出していきます。

 

サスアカの場合、各チームに1人ついたテーブルファシリテーターが、初めて会ったチームメンバーの皆と5日間を通して、対話しながらこうした共同作業を行います。今年は大学生男子がそれぞれテーブルに着いたのですが、チームワークがすぐにとれるチームもあれば、時間をかけて互いがなじみながら最後には仲良くなるようなチームもあり、それぞれの個性を活かしたチーム模様を描いていました。

 

 

世界最高のデザイン組織として知られているIDEO共同創業者のひとりであるトム・ケリー氏は、サッカーチームの例を通して、チームワークの鍵を以下のように言っています。

1. 指導はたっぷりと行い、指示は少なくする。

2. パスを重視する。

3. 全員がボールに触れる。

4. 複数のポジションを守れる技能を教える。

5. ドリブルを控えて、ゴールを目指す。

 

このうち4について、メンバーは自分ができること以外に、他のメンバーのサポートを行えるかが大切です。守備範囲の狭い選手ばかりのチームと、広く動き回れる選手が多くいるチームとを比べると、総合力には相当な開きがあります。

そして上記の5にも共通することですが、得意や個性が異なるメンバー同士、自分の持っている強みをどれだけ出すことができるか、共通の目的達成を目指して協働できるかが大切です。

 

 

 

『21世紀の組織は、一人一人が相互に結びつきながら、絶えず形を変えていく不定形なものとなる。

20世紀の中央集権型ピラミッド組織に見られたような単純な階層構造とはまったく異なり、自分たちの意思決定をするために必要な情報に何でもアクセスし、自分の属している組織の他の部署にいる人々や、まったく違った組織の人々との結びつきがあり、そうした多くの異なった関係や情報をうまく活用していくようになるだろう。』(トーマス・マローン博士)

 

21世紀に入り、階層的な構造であるピラミッド型組織から進化した新しい組織の形として、ティール型と呼ばれる構造を持つ組織が欧米などで最近見られるようになってきました。

 

これは同博士が言うように、「一人ひとりが相互に結びつきながら、絶えず形を変えていく不定形なものとなる」ような組織のことです。一人ひとりは今まで以上に権限を持つようになりますが、もちろんそれだけの高い責任も求められます。

またインターネットが普及して個人の力が増すようになってきた現代では、それ以前に比べて入手できる情報の多様度が相当高くなりました。企業やNGOなど組織も進化し始めています。

 

これから未来に向けて、個人それぞれの才能が発揮されながら、SDGsで挙げられている社会課題の解決を目指した取り組みがどんどん進んでいくと期待できるでしょう。そうした動きが加速されるように、私も応援していきます。

 

(執筆者: 岸 和幸) 

 

 

 

Share on FacebookShare on Google+Tweet about this on Twitter
Copyright 2015 sus-gak. All Rights Reserved.

UP