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  • サス学の現場より

プラスチックについて考えた3カ月

2024.07.10

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千葉県柏市・流山市の学童保育・学習塾「ネクスファ」での、小学生のサス学1学期の発表会がありました。

今回のテーマは「Plastics!」授業の前半では、プラスチックについて、歴史から現状、地球環境への影響まで様々な切り口で学び、世界で取り組まれている解決方法も知りました。実際に週末に東京湾へフィールドワークし、マイクロプラスチックがいかに海岸に落ちているかを体感する機会もありました。

後半では、発表に向けてそれぞれ関心を持ったプラスチックについて探究しました。

たとえば「アップサイクル」に取り組む子たち。
フィールドワークで拾ってきたプラスチックのかけらを材料にアクセサリーをつくる。
卓球が好きだからと割れたピンポン玉から着想し、キャラクター作品をつくる。

またたとえば、世界の取り組みを掘り下げる子たち。
世界地図を広げて海外の取り組みをプロットしていく。
法律やルールが気になると、自分なりの方法でまとめていく。

生分解性プラスチックに興味を持った子たち。
牛乳とお酢からプラスチックを作る。実際に分解されるのか、海水につけて観察する。

自分の「好き」と紐づける子たち。
毎回テーマが変わっても、オリジナルのカードゲームをつくる。
オリジナルのマンガや、プラスチック人生ゲームを作ってしまう子も!

「プラスチック」という共通テーマながら、表現のスタイルはその子らしさ・個性に溢れたものでした。
だからこそ私たちスタッフもとことん伴走しようと思いを傾けた時間でした。

10年以上サス学を続けていますが、年々こどもたちのITリテラシーは向上していると感じさせられます。
パワーポイントをつくるなんてお手のもの。WEBであれこれ調べて、それをまとめるのも余裕。
しかも彼らのすごいところは、ツールに使われるのではなく、しっかり自分の考えや自分なりの方法も入れこんでくるところ。

今回、サス学デビューだった3年生の子が、ほぼ全くスタッフや上級生の手を借りず、20ページ以上に及ぶ自分の意見も入れたプレゼンを作りました。それ自体がすごいというよりは、サス学の授業時間以外、ネクスファで過ごすほぼ全ての時間をプレゼン制作につぎ込んでいたところ。「ハマる」とはこういうことかと見せつけられました。

みな自分のテーマを見つけて掘り下げた結果、発表会はほぼ全員が個人発表に。見ごたえのある発表会になりました。
でも「個人」であるものの「みんなで」学んでいる一体感は常にありました。

発表会を見に来てくださった保護者からも「皆で行うことにより、他の子と一緒に成長していることも、とても嬉しく思います」

というコメントをいただきました。

みんなで学び、自分らしく成長する。

発表会の最後に、こんなメッセージを伝えました。

「自分が学び、変わることで社会や地球が変わる」
「一人ひとりの思いや行動は、たとえ微力でも、確実に世の中を変えていく力がある」

フィールドワークで体感したように、海岸には無数のプラスチックごみが落ちている。それが、世界中の海岸で同じような状況で、海上にも途方もない量のプラスチックごみが浮き、深海にも達している。無力感に苛まれてしまいそうです。

でも、自分が変わることで、必ず社会や地球が少しでも変わる。

「私たちの行動は、毎日必ず何かしらの影響を世界に与えています。どんな行動を取るかが“違い”を生み、どのような“違い”を生み出したいのかを決めなければなりません。」(環境活動家:ジェーン・グドール)

まだまだこれからもこどもたちと共に「サス学」も進化していきます!

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